MESSAGE 金融商品仲介ビジネスが飛躍する時代の到来 

エース証券代表取締役副社長金融仲介ビジネス本部長
エース証券
代表取締役副社長
金融仲介ビジネス本部長
樋口 近

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資産運用は経済成長を促す時代の要請

日本では子供のころから「無駄遣いしないで貯金しなさい」と言われ、また戦後の高度経済成長期に順風満帆な経済情勢が続き、預貯金の金利も高く設定されていたため、預貯金をしているだけでお金が自然に増えてきました。その結果、約1800兆円といわれる個人金融資産が積み上がり、そのうち約56%が預貯金・現金となっています。

しかしながら、1990年代に状況が一転し、いわゆるバブル経済が崩壊、地価や住宅価格の急落などにより不良債権が拡大して大手金融機関も相次いで破綻に追い込まれました。その後の日本経済の低迷によりマイナス成長を余儀なくされたことで、日本銀行はゼロ金利政策を敢行し、低金利時代の幕開けとともに銀行や郵便局にお金を預けるだけではお金は増えない時代を迎えています。

これからの少子高齢化社会においては、年金制度の逼迫(年金支払額増加)、社会保障費用の増加(医療・福祉・介護等)、労働力の減少による経済成長の低下、若年層の社会保障費用負担の拡大、家族機能の弱体化(高齢者支援 等)、地域社会機能の弱体化(地域の若年層不在)等、経済や社会への大きな影響があると考えられます。その中でも特に社会保障の問題は深刻であり、高齢化率の高まりと生産人口年齢の割合の減少に加えて平均寿命が延びることを考慮すれば、もはや公的年金だけでは十分な資金の確保は難しくなると推察できます。

今後、膨張し続ける社会保障費を抑えるためには、現役若年世代の蓄えを充実させていくとともに、この低金利下において現預金という「眠っているお金」を活性化させて「生きているお金」に変えていかなければなりません。個人金融資産を見直して戦略的な資産運用を行うことは、少子高齢化による社会や経済への影響を軽減・解消し、経済成長を促すことにつながるため、まさに時代の要請であると言えます。

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金融商品仲介ビジネスの飛躍

最近、資産形成に関して、銀行、証券会社、保険会社(保険代理店)、資産運用会社などが提供する商品や販売体制が、本当に顧客のためになるサービスの提供となっているかという疑問が金融庁から呈されています。

2016年9月には金融庁内で「金融モニタリング有識者会議」が開催され、その会議資料には、金融行政の「究極的な目標」は「企業・経済の持続的成長」と「安定的な資産形成を通じた国民の厚生の増大の実現」であると明記され、さらにその究極の目標に準ずる「基本的な目標」の1つに「金融システムの安定/金融仲介機能の発揮」が掲げられ、国民の資産運用による資産形成において、既存の金融機関チャンネルにとらわれず「金融仲介機能」を活用することが基本の考えであることが示されています。

つまり、資産運用や長期の資産形成を望んでいるものの、不安を感じている顧客のニーズに応えるためには、信頼できる相談者が身近にいることが不可欠です。その意味でも、地方・地域に密着して長期に渡り資産形成のアドバイスを行う金融商品仲介業者の存在は、既存の金融機関にはない新たなチャンネルの創生になると考えられます。

このような時代の背景から見ても金融商品仲介ビジネスは、資産運用・資産形成の大きな潮流の変化に乗り、まさに飛躍の時を迎えつつある環境が整ったと思われます。

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エース証券代表取締役副社長金融仲介ビジネス本部長
エース証券 代表取締役副社長 金融仲介ビジネス本部長
樋口 近 
Chikashi Higuchi