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IFA業界事情

成功するIFAのセルフマネジメント

米田メソッド(第1回)
成功するIFAのセルフマネジメント

画像:米田 隆 氏
早稲田大学 商学学術院
ビジネス・ファイナンス研究センター
上級研究員(研究院教授)
米田 隆 氏

1981年早稲田大学法学部卒業後1981年(株)日本興業銀行入行
1991年GLA設立、代表取締役就任、1999年PWM日本証券株式(旧LPL日本証券)会社代表取締役、2007年GLA代表復帰
公益社団法人日本証券アナリスト協会プライベートバンキング教育委員会委員長
2017年12月より常勤にて現職就任

【人生でコントロールできる要素に注力する】

IFAで独立し成功するには、自己規律が求められる。これまで、自己規律を家庭環境や職場で自然に身に付けてきた人にとっては問題がないことかもしれない。しかし、上司に何度も注意を受けてきた人が突然独立した時、最初にぶつかる壁の一つが自己規律の問題である。自己を管理する力を高めるには、意志力というよりは、むしろ長年の習慣がものを言う。

自分への約束を守る事ができれば、誰もが偉大な人間に成り得るが、私を含め多くの人の意思はそれ程強くはない。そこで、人との約束が重要となる。他者から仕事を進んで引き受ける事で、自己の行動を規律する仕組みを作り、これを愚直に繰り返し、習慣とする事で自己規律の能力を高めていく。報酬を受け取る仕事には、常に厳しい期限と品質が求められるからだ。

元来怠け者の私自身、仕事を通じて自己規律の能力は高まってきたと感じている。時には、自らの体調や家族の問題の為、一貫して高いパフォーマンスが出せない場合もあろう。対応が遅れお客様からお叱りを受ける事もあるかもしれない。そんな時は、丁寧に謝罪し、気を引き締め良い仕事で対応する事でリカバリーショットを打てば良い。お客様の叱咤は貴方への期待感と解釈しよう。

60歳を過ぎ、若い方々から独立して成功するには何が秘訣かと尋ねられる事が多い。1991年に35歳で独立して以来、バブルの崩壊やリーマン金融危機にも拘わらず、何とか一貫した行動哲学で活動を続けているからだろう。

独立したプロフェッショナルとして一定の利益を出し、事業を継続していくための成功要因のひとつは、人生のコントロールできる要素に注力する事であると信じている。今回は、この事について読者の皆様と共有したい。

人生には自分でコントロールできる要素とできない要素がある。両者の違いを知る事が環境変化へのしなやかな対応を可能とする。例えば、死は我々にとって不可避な人生の要素である。しかし、それを単に消極的に受容するのではなく、より積極的に人生の有限性を自覚させてくれるものとして受け止め、日々の生き方の質を高め活動すれば人生の意味も大きく変わってくる。また、一見コントロールできない要素も、一定の時間を与える事でコントロールできる要素にもなる。代表的なものに愛憎の感情がある。50代後半になって夫婦、親子の対立に調停者として立ち会う機会が増えてきた。そんな時、対立する当事者に対して、冷静になる為の時間を取り、時には感情のもつれを時間に解決させる事の大切さを説く事もある。

IFAとして成功を目指すなら、このコントロール可能な要素にどのように取り組むべきだろうか。私は日頃、「資産運用の助言を行うIFAは、『貴方は、優秀か?』と『貴方は、私を騙さないか?』という二つの質問をお客様から投げかけられていることを常に意識しろ」と助言している。

先ず、優秀である為には、継続学習が欠かせない。書籍を読む、他の専門家の話を聞く、そして自己の経験を理論的な枠組みで再定義し、体系化して実務力を強化する。これが私の継続学習スタイルだ。自己学習に於ける競争相手は、他者ではなく昨日の自分だと常に言い聞かせている。これが生涯学習の心のエンジンとなる。生涯発達心理学では人間の知能のうち言語や常識による推論といった我々ビジネスパーソンが日常的に用いる能力の事を結晶性の知能と呼んでいる。この結晶性の知能は、現役で学び続ける限り伸び続ける知能である事が多くの研究で明らかになっている。

人生百歳時代を迎え、お金・健康・生きがいという超高齢時代の三つの課題を同時に解決する手法の一つとして、私は生涯現役で働く事を推奨している。人事ローテーションや年齢による強制的な定年制度のないIFAの仕事は、生涯現役で取り組む事の出来る金融分野では稀有な仕事だ。

IFAは、自分が選んだ相性の合うお客様のために、市場の生み出す欲と恐怖を乗り越えて、本来あるべき顧客の長期資産形成の実現を支援する伴走者の役割を担う必要がある。これは、他のチャネルにはないIFA固有の付加価値だ。機関投資家とは異なり、個人投資家の場合、顧客の投資体験を成功に導くためには心理面でのサポートは不可欠な要素である。こうした顧客の心のサポートは、AIでは決して置き換えることが出来ない。

もう一つの顧客の問いかけである「貴方は、私を騙さないか?」はどうだろうか。倫理的であるということは、本来「内心の自由」の範疇に属する問題であるから、100%コントロールできる人生の要素である。それ故、それに背くことの顧客への説明責任は限りなく重い。しかし、安易に高めたライフスタイルコストは下げにくく、その固定費支払いのためだけに顧客利益を害する販売行動をとるリスクは否定し難い。自らのライフスタイルコストも含め、本来コントロール出来る人生の要素に注力し、IFAとして実務の在り方を磨き込んで頂きたい。

すべての成功は、コントロールできる要素は何かを見極め、注力することにある。

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